福島の復興とは関係なしにできる事とは
東日本大震災から結構な時間が経ちますが、いまだにその爪痕が残っているような状況です。
こうした時に言われるのは福島の復興のために、できることをやろうという言葉です。
食べて応援や実際に足を運んで観光しようということがしきりに言われていますが、そうした言葉につれられて実際に足を運んだ人、名産を食べ続けて応援している人はそこまで多くはありません。
なぜ少ないかといえば、自然な行動ではないからです。
多くの人はこのエリアのものだから食べる、このエリアが好きだから何度も通うなどの行動基準を持っているわけではありません。
生活していく中で普段からよく使っていたものがたまたま福島県産だったとか、普段からよく行く場所がたまたまそこだったぐらいの方がむしろ自然であり、長く続けやすいことが言えます。
無理に復興のために食べて応援する、観光に出かけるというのは長続きしないどころか、いい印象を持ちにくくなる恐れがあります。
大事なことは無理をせずに長く続けていくことであり、そのことを前提とした行動を起こしていくことが必要であるとともに多くの人に協力をしてもらうには地元の側もそうしたコンテンツを多く作り出していくことが必要です。
福島の観光地に行ってもらう場合でも、毎回のように足繁く通ってもらうことははっきり言えば無理なことです。
多くの人に1回だけでも来てもらうやり方でもいいですが、先が見えてしまいがちです。
普段から通っているところがたまたま福島県にあったというのが一番理想的であり、無理せず通い続けてもらうことができます。
ではそうしたコンテンツがあるのかを考えた時にまだまだ限られていることが言えます。
1つでも多くそうしたものを作り上げていくことは、復興のために行くわけではない人を増やし本当の意味での復活を果たすことにつながります。
例えば、福島県にはライブハウスや2000人や3000人が収容できるようなホールが少ないです。
こうしたところで頻繁にライブを行なってもらう、イベントをしてもらうようにすればそのファンが自然と足を運ぶようになり、買い物もしてくれます。
売り込みをかける際にホールの使用料を安くして使ってもらえやすくする施策も必要です。
新幹線も停車するため、東京からも行きやすいのが魅力的な部分です。
イベントを行えるエリアを作っていくこと
立地面ではさほどハードルは高くないことからも、イベントを行えるエリアを作っていくことも復興に向けては大事な要素になります。
箱物を作ることは時に批判を招きますが、そこまで豪華なものは必要ありません。
使い勝手のいい場所を作り、多くの人が収容できるようにしておけば災害時にも役立つだけでなく、頻繁にコンサートを開催してもらってどんどん来てもらえるようにできればそれで十分です。
コンサートに来る人はその人の歌やパフォーマンスを見に来る人であり、復興のためというのはその後です。
無理に来ているわけではないので、頻繁に通う機会ができ、何の影響もなく自然な状況であることを感じ取ってくれるため、いい印象を持ちやすくなります。
競馬場や競輪場を積極的に活用すること
また競馬場や競輪場などもあるため、そうしたものをもっと積極的に活用することも大事です。
福島県には温泉がたくさんあり、有名なところもいくつかあります。
その一方で震災以降はこうしたところに行く人は減っており、苦戦を強いられている現状もあります。
例えばそこの温泉と共同してキャンペーンを開催するのも1つのやり方です。
いわゆる旅打ちというものであり、そうしたものに憧れを持つ人は多くいます。
若い女性などをターゲットにしてお得に観光ができ、競馬や競輪を楽しんでもらえるようにすればどちらにとってもプラスになります。
阪神大震災が発生した神戸の街も当初はかなりの被害を受け、心配されましたが現在はそうした様子は見られません。
元々神戸は魅力的な街であり、復興のために神戸へ行くという人はおらず、街並みを見たい、夜景が楽しみなど様々な理由で行く人が多いです。
これはどの地域にも言えることであり、なかなか災害に巻き込まれて立ち直りに時間がかかっているところも知っておくべきことです。
福島原発では未だに除染作業や廃炉に向けた作業をアトックスなどのたくさんの企業が行なっています。
いつまでもそうした扱いをしてもらうことは、自然災害が毎年のように降りかかる日本においては非常に難しく、どこかで自立をしていくしかありません。
どうすれば多くの人に来てもらえるかという町おこしを考える
そのためには、どうすれば多くの人に来てもらえるかという町おこしを考えないといけません。
そして客観性を持たせることも必要です。
地方都市の人ほど誇りが高く、自分たちの街は1番だと思っている人が多いですが、実際にはその場所すら認識されていないケースがほとんどです。
客観的に自分たちを見つめて、得意なものなどを発見しそこにスポットを当てていくようなことが求められます。
そのために箱物が必要であれば建設しても大丈夫であり、箱物がなくても何とかなりそうなら、自前で何とかするのもいいです。
心の底から誇りに思えるもので勝負をすることで多くの人を招きます。
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最終更新日 2025年5月15日 by bjackt